当院では、ご高齢の方に対する治療や対応に、充分な配慮ができるよう心がけています。というのも、ご高齢の方ほど、その場限りの治療を望む傾向があるのですが、それはまったく逆だと考えるからです。

歯の不具合を解消して「しっかり噛める」「しっかり食べられる」という状態にできれば、歯の寿命が延びるだけでなく、ご自身にも、元気で長生きしていただけるはずです。

義歯の噛み合わせが合っていないと、食事を美味しく召し上がることができないだけでなく、肩こりや頭痛に悩まされることになりかねません。さらには、顎関節症や頸椎・胸椎・腰椎等の脊柱に障害（椎間板変形による神経障害など）といった深刻な悪影響を及ぼす場合もあります。

また、咀しゃく（お口の中で食べ物をよく噛み砕き、味わうこと）は、脳への刺激となることから、認知症と関連性があるのではないかと考えられています。実際に認知症が進んでいる高齢者さまの中には、合っていない義歯を使用していたり、流動食に頼っていたりするケースが多いのです。

20年先、30年先を見据えて、きちんとした治療を
さらには、義歯の噛み合わせを調整し、きちんと噛んで食事をする習慣を取り戻した結果、認知症の症状が改善したという報告も少なくありません。ですから、高齢者であればなおのこと、20年先、30年先を見据えて、きちんとして治療をして差し上げたいと考えます。

ご高齢の方にも気持ち良く通っていただけるよう、スタッフ一同、さまざまな配慮を心がけるようにしています。耳が遠くて話が聞こえにくい方には、大きな声でゆっくり話すようにしたり、治療内容もよりわかりやすくご説明させていただいたりしています。

院内はバリアフリーに
当院はバリアフリーになっていますので、院内は楽に移動していただけると思いますが、車椅子などでご来院の際には、玄関前でお迎えさせていただくことも。手や肩をお貸しししたり付き添わせていただいたりしますが、それはコミュニケーションの方法と考えていますので、遠慮や気兼ねをなさらず、いつでもご来院ください。