不正歯列にはさまざまな症状があります。主な症例を挙げましたので、どのタイプに当てはまるのか、チェックしてみましょう。
歯がデコボコになっている
こんな症状はありませんか?
□ 歯が凸凹に並んでいる
□ 食べカスが歯に残りやすい
□ 笑ったときに糸切り歯(犬歯)が見える
叢生(そうせい)または乱杭歯(らんぐいば)です。一般的には八重歯とも呼ばれています。
あごと歯の大きさのアンバランスによるもので、歯に対してあごが小さすぎたり、あごに対して歯が大きすぎるため、歯が歯列に治まり切らずにデコボコしたり、重なったりします。歯ブラシが当たりにくくなるので、むし歯・歯肉炎を起こしやすくなります。
受け口が気になる
こんな症状はありませんか?
□ 噛み合わせたときに、上の歯列と下の歯列が交差する
□ 歯が噛み合わないので、うまく噛み砕くことができない
□ あごが前に突き出している
□ 発音しづらいため、言葉が聞き取りにくくなる
反対咬合(はんたいこうごう)または下顎前突(かがくぜんとつ)です。
原因としては遺伝がありますが、舌を突き出したり上唇を噛んだりするクセの影響もあります。
出っ歯に悩んでいる
こんな症状はありませんか?
□ 噛み合わせたときに、下の前歯よりも極端に上の前歯が前に出ている
□ 口を閉じようとしても、上唇が上ったままで閉じにくい
□ 口を無理に閉じようとすると、口元が不自然に歪んでしまう
出っ歯または上顎前突(じょうがくぜんとつ)です。
原因には、下あごの成長不足や前歯の角度異常、上あごの過度な成長、乳幼児期の指しゃぶりなどがあります。また、鼻に疾患があり、口で呼吸をするお子さまなどにも多く見られます。
噛み合わせが深い
こんな症状はありませんか?
□ 前歯が深く沈み、噛み合せたときに下の歯が上の歯で見えなくなる
過蓋咬合(かがいこうごう)またはディープバイトです。
噛み合わせが深いため、前歯に大きな負担がかかります。また、上あごの内側の歯肉を下の前歯で傷つけたり、口を開けて笑うと上あごの歯ぐきが目立ったりすることがあります。
前歯がうまく閉じない
こんな症状はありませんか?
□ 口を閉じようとすると、上下の歯の間に隙間ができる
□ 舌を強く突き出すクセがある
□ 麺類を前歯で噛み切るのが難しい
開咬(かいこう)もしくはオープンバイトです。
考えられる原因は、舌で歯を押し出すクセ、乳幼児期の指しゃぶり、口呼吸などがあります。口を閉じたときに上と下の前歯に隙間ができるため、喋るときに言葉が漏れたり、発音が聞き取りにくくなったり、麺類などが食べにくくなったりします。
すきっ歯で悩んでいる
こんな症状はありませんか?
□ 歯と歯の間に隙間がある
□ サ行など、言葉が漏れて発音しづらい
正中離開(せいちゅうりかい)または空隙歯列(くうかんしれつ)です。
原因として、歯とあごのアンバランスや、生えるべき歯が生えていないために起きます。歯と歯の間から言葉が漏れるため、発音しづらくなり、見た目も良くありません。